2018年12月31日の心の糧


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負けるが勝ち

小川 靖忠 神父

今日の心の糧イメージ 時間の経過が速く感じられるときは、仕事も、やることなすことすべてが、順調である証拠だといわれたことがあります。確かに充実感もありますね。

 さて、今年1年はどうだったでしょうか。

 改めて問われると、パッとしない返事が返ってきそうです。そうです。トータルで振り返ってみると、苦い経験だけが思いだされる確率が高いからです。「充実」しているときが少ないのか、全体としてネガティブに見てしまいがちになります。

 結果からみれば、すっきりとしなかったかもしれませんが、無駄になっていることはないはずです。自分の意に沿わなかったというだけです。気分はよくないかもしれませんが、得るものはあったはずです。ちょっとした気分の悪さが、プラスのことも含めて、すべてを否定してしまうのです。こうした積み重ねが、その人の「人となり」となってその人を形成していきます。

 親御さんの中で、二言目には「バカ」「グズ」といってわが子を罵倒するタイプの方がいらっしゃいます。子どもたちにも覇気がなく、「子どもらしさ」がなくなっていきます。しかし、ちょっとした親御さんの変化でお子さんも変わるのです。

 それは、「いいね」「さすがね」という言葉を使うようになったからです。「バカ」の代わりに「いいね」と声かけするようになったところ、子どもが変わっていったというのです。

 他のお子さんに勝ちたいために激しい言葉を使ってわが子を鼓舞していた親御さん。大事なことは、お子さん自身の個の確立です。他者に負けても、自分への勝ちはあるのです。お子さんの成績も上がっていったとのこと。

 自分の「欠点」も良いことにつながっている確信のもと、今年を振り返り、新年に決意しましょう。