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自然とわたし

古川 利雅 神父

今日の心の糧イメージ

「自然とわたし」。この言葉から皆さんはどんなことを思われるでしょう。私は高校生の頃、毎年ゴールデンウイークに、箱根の山にキャンプに行っていたことを思い出しました。

夜10時頃、箱根の駅を出発、山に入って数時間歩き、尾根道の平らな所で宿泊。真っ暗な山道の途中で急に視界が開け、湘南の海岸線沿いに広がる家々の灯りが見え綺麗でしたね。早朝からは鳥のさえずりが聞こえ、心を和ませてくれました。

山には食料も水も持っていきますが、水を汲める場所がないので、どれ位水を持っていくか、いつも悩んだものでした。沢山なら荷物は重くなり、少しだと足りなくなって困りますから。そして山で鳥の声を聞くと、どこで水を飲むのかなと普段考えないことを考えたものです。自分が生きるのに必要な水を意識して初めて、他の生き物にも思いを向けたのでしょう。

また急に辺りを霧が立ち込めて、歩く道が見えなくなったりすると、自分という存在が何と小さな存在なのだろうと考えてしまいます。目の前の雄大な景色の前にたたずんでいると、見とれて時間など忘れてしまいそうになりますね。

私たちが都会の雑踏を離れ、自然の中に身を置くとき、自然を創られたお方はどなたなのか、私たち人間を遥かに超えた方が何かをなさっておられる。そんなことを思い巡らす、感じる、その様な時となる様に思います。もちろん1人1人、思い方、感じ方は違うでしょうが...。

慌ただしい生活を送っておられるあなた、そこから離れて、自然の中にしばし身を置いて、自然と触れ合っては如何でしょう。新たな発見、出会いなどを通して、身も心も新たにされリフレッシュされ、歩んでゆく力を得ることができるでしょう。