その極めつきを1つご紹介したいと思います。別に自慢話でするわけではありません。ある夏の昼過ぎ、友人と2人で5合目の峠の茶屋にいました。そこから富士の頂上を見たとき、手の届くような近くに感じたので、友人とここから頂上に登ろうかと言いました。登山道のない、火山灰が固まって岩になっているところにしがみつきながら、一歩一歩登っていきました。目の前に剣ヶ峰が見えるのに、なかなか着きません。友人とはだいぶ離れ、わたし独りになりました。午前中あんなに晴れていたのに、午後になると富士山の頂上の近くは厚い雲に覆われてきます。方角がわからないので、困り、必死に神さま助けてくださいと祈りました。すると、晴れ間が現れ、登ることができました。こうして2時に出発したわたしは、5時に頂上に着きました。友人は1時間遅れて到着しました。
頂上に腰掛けて、下に見える雲海や下界を眺めていると、ある宣教師が言った、「山に真理がある」ということを実感しました。