「わたしの恵みはあなたに十分である」という言葉からは、「わたしがあなたを弱い者に作ったのだから、あなたはそれでいいのだ。これはわたしの恵みなのだ」という声が聞こえて来る。
そして、「力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」という言葉には、「主の力は弱い者のためにある。弱い者ほどわたしを必要だとしているのだから、わたしはその者にこそ十分に力を貸し、助けるのだ」と言われたようで、心が満たされる。
友人が病で一時的に身体が麻痺し、介護を受けたことがあった。その時、私は友人に、世話をされる者の強さと輝きを感じた。たとえ寝たきりで動けなくても、人々の愛に支えられた者は決して弱者ではなく、この世で最高の強者なのだと思わされた。
聖書のこの言葉を読むと、小さな者、弱き者が持つ輝きに気づくようになる。そしてその光がどこから来るのか、分かるような気がしてくる。