目覚める

越前 喜六 神父

今日の心の糧イメージ

わたしは、魂の救いを求めて、信仰の世界に入りました。そこでいろいろなことを学び、経験しました。経験したといいますのは、神さまと一致するという救いを得るためには、悪いことを避け、善いことを行い、一生懸命、お祈りをするという修行が必要だということで、わたしなりに一生懸命努力したつもりです。そうして、修道院にも入り、神父にもなりました。それで、救いが得られたはずではないでしょうか。しかし、実際はそうではありませんでした。

信仰生活に入って、もう75年以上にもなりますが、救われたという実感はあまりありません。どうしてでしょうか。

それは結局、考え方が間違っていたからでした。善いことをし、正しいことをしていれば、神さまはご褒美として、救いを与えて下さるに違いないと、長年考えていたのです。これだったら、神の前で善業したからということで、神さまは報酬として救いという天国を与えてくださるということになるのではないでしょうか。

しかし、真実はそうではありません。神さまは条件付きで人々を救っておられるのではありません。無償で無条件の愛をもって、永遠の御国に救ってくださっているのです。人間は神さまが愛を込めて創造された最高の傑作の一つだからです。

旧約聖書の「創世記」の1章には、次のような言葉が記されています。簡略に言いますと、「神は御自分にかたどって人を創造された。男と女に創造された。そして祝福された。・・見よ、それは極めて良かった。」と。(27~31)人は、自分がすでに神の像として救われているのだ、という真実に目覚めるとき、救いが実現するのです。

後は、神の像らしく、生き、動き、存在することです。

子育ての実り

土屋 至

今日の心の糧イメージ

私が教員をしていたとき夏休みの前になると生徒にこんな話をしていました。題して「夏休みの充実度についての6つの法則」。

第1法則 夏休みの充実度は、流した汗の量に比例する。

つまり、冷房の効いた部屋にこもってうだうだするのではなく、思いきり汗を流すようなことをしてみよう。夏は暑いのが当たり前汗をだらだら流すのは自然なことなのです。

第2法則 読んだ本のページ数に比例する。

夏休みこそ普段読めないような、長い小説を読んでみるチャンスです。

第3法則 感動した回数に比例する。

映画を見たり、本を読んだりして感動するのもいいのですが、みずから体験したことで感動するのがもっともよろしい。

第4法則 新しく友達になった人の数に比例する。

夏休みは友達を作るチャンスです。しかもまったく環境の異なるところの友人を作ることができます。

第5法則 後でふり返って思い出すことのできる日の数に比例する。

毎日同じことの繰り返しではいけません。後でふり返ったときにこの日はこれをした日だったとあとで思い出すことのできる日の多さに比例します。

第6法則 「できたらリスト」のチェック数に比例する。

夏休みの前に、これをできたらいいなと思うことをできるだけたくさん書き出してリストにしておきます。それは「部屋を掃除する」とか 「久しくあっていない友達に手紙を書く」などのごく簡単なことでもいいのです。そしてそれをできたら「チェック」を入れておく、そのチェックの入った項目の数に比例するのです。つまり「できたらいい」と思うことができた数なのです。

これらの法則に従って夏休みを過ごせたら、きっとすてきな夏休みとなるでしょう。


前の2件 3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13