最初の「人生を反省して生き方を改める」という定義は、軽やか、さわやかな感じを受けますが、2番目の「悪事を反省し云々」は、悪事を反省してのことだけに、そこには、なにか人間として、より深い意味があるように感じます。
その深い意味を探求することになりますと、結局、人間とはなにか?どう生きればよいのか?という2点を追求することになります。これは、きわめて日常的なことではありますが、おいそれとはいかない、たいへん難しい、人生の哲学的課題であり、宗教の助け、宗教の導きが必要になってくるように思います。
人間の心は鈍く、かたくな。神から新しい心を与えていただく必要があります。回心は、第1に神の恵みの働きであり、この恵みによって、人間の心は、神に向きを変えます。旧約聖書の一説に「主よ、みもとに立ち返らせてください。わたしたちは立ち返ります」(哀歌5・21)と、謳われており、神は、もう1度、やり直す力をお与えになります。
この神の愛の偉大さを発見することによって、神から離れることなく、日常生活を常に神と共に送るよう努めたいものであります。