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愛でる

阿南 孝也

今日の心の糧イメージ

60歳になってスマホを購入し、ラインを始めました。といっても、設定は全て娘がしてくれました。1歳になる孫のかわいい写真、トコトコ歩き回る愛らしい姿、片言の天使の声が、毎日のように送られてくる、夢のグッズです。

先日、保育園で階段にチャレンジする姿が送られてきました。お母さんの「え~、階段上れるの~、すご~い」の声ににっこり微笑み、四つん這いになって、はりきって2段3段と上っていきました。でも、降りることができなくて、べそをかいて助けを求めていました。

子どもは、大好きなお母さんが励ましてくれるから新しいことに挑戦できるのです。お母さんが喜んでくれることが嬉しくてたまらないのです。人は、愛する人を喜ばせることを喜びとする心を、生まれながらに持っているのかもしれません。親が見守ってくれている、そして危なくなったら必ず助けてくれると信頼しているから、安心して進んでいけるのだと思います。

「タラントンのたとえ話」がマタイによる福音書(25・14~30)に記されています。主人から委ねられたお金を活用し増やすことができた僕が祝福され、恐ろしくなり地中に隠しておいた僕が追い出されるという話です。

神様は、私たち一人一人に、様々なタレントをくださり、人々の幸せ実現のために用いることを望んでおられるのです。失敗を恐れてタレントを生かさないことは、神様を悲しませる行為なのです。「子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない」(マルコ 10・15)というキリストのみ言葉を、新ためてかみしめたいと思います。

そして、いつも共にいてくださる神様に信頼して、人の喜びを自らの喜びとする生き方ができますように、そう願っています。