〈この世界は、私に何かを囁いている〉と気づく時、唯一無二の自分という存在が今・ここに立ち、息を吸っては吐いていること自体に、私は歓びを感じます。そして、〈2度と来ない今日という日を大切に生きたい〉という思いに突き動かされるのです。
昨年は私にとって悩みの多い1年でしたが、「心のケア」の活動をしているドイツ人の神父様に会う機会がありました。そのご高齢の神父様は、その日の私の姿を見るや否や、私が着ているTシャツにプリントされた文字を指さして、「"Drive On"とは、〈前に進む大きな力〉です」と教えてくださいました。家に帰り、辞書をひいて調べてみると、その言葉の意味はいくつかありましたが、最初に目に留まったのは、〈追い立てられる〉というものでした。今ひとつピンとこなくて、妻に問うてみると、「辞書の意味というよりも、"駆り立てる・前に進む"という感覚で受け取っていいのじゃないかしら」と言い、その表現は私の胸にストンと入りました。
今年1年、私は"Drive On"の精神で駆け抜けて、目に映る場面に足を踏み入れ、毎日の発見を探し求めて、歩みます。