ゆるし・いやし

古川 利雅 神父

新しい一日が始まりました。昨日までのこと、今日からのこと、色々なことを想い巡らして、嬉しいことや楽しいことが心に浮かんで「わくわく・うきうき」しているかも知れませんし、辛いことや悲しいことを想い出して落ち込んだり、沈んでおられるのかも。

誰かと口論になって、喧嘩をしたことや、仲直りしていないことを思い出して、自分が良くなかったこともあれば、そうでなかったこともあるでしょう。

私たちは一人で生きている様であっても、決して一人だけで生きている訳ではありません。

家族、友人、学校、職場の方々、一期一会で偶然に出会う人々。沢山の人との出会いの中で生きていますね。会話を交わすこともあればそうでないこともある。その様な中、相手との関係がうまくいかないことがあると、不満に思ったり、場合によっては相手の心を傷つけてしまったり、自分の心が傷ついてしまったりということなど様々でしょう。

もしも関係が大なり小なり壊れてしまったなら、修復をしないと大変なことになりますね。布の裂け目をそのままにしていたら、次第に大きくなり、いつか完全に裂けてしまう様に、取り返しがつかなくなりますから。自分が良くなければ、相手に赦しを願い、相手が赦しを願って来たら相手を赦す様に努めないと。

感情では受け止めきれないかもしれないけれど、「神さま、私は赦そうと思います。赦します。」そんな「心の決心」が、私と相手との関係を大きく変えてゆくことになるのかも知れません。

自分が赦しを願い赦されるだけでなく、相手を赦し、それぞれの傷が癒されてゆき、互いを大切な存在として受け止め、ともに歩みを進めてゆく、そんな私たちでありたいですね。