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ゆるし・いやし

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

「わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。」

これはわたしたちがいつも祈っている「主の祈り」、イエスさまが教えてくださった最高の祈りのなかで唱えられます。

ところで、「おゆるしください」というのは、イエスさまは聖書にある通り、どんな罪人でもゆるしてくださいますから、わたしの罪も百パーセントゆるしてくださる!と確信しています。喜びです。

では「人をゆるす」方は?  これが問題です。

日常生活のなかで簡単に「もう、ゆるせない!」などとカッカとしてしまいます。もっともすぐに「ゆるさなくては・・・わたしも(神さまから)ゆるされているのだから」と反省するのですが、心はなかなか言うことをききません。感情はくすぶり続けています。あの人が悪いのよ、傷ついたのはわたしの方なんだから、などと、グズグズ言い訳したりして。心底ゆるしていないのにゆるしたフリをしている・・・。どうしたら「ゆるし」と平和を実現させることができるでしょうか。

それがカンタンなら世に人間関係のもつれはなくなるでしょうに。

私の特効薬はこれです。

「愛すること」・・・。とはいえ、憤りまくっているときに、無理です。しかたがないので、「なになにさん、あなたを愛します」と、とにかくひとり言でも、そっと口に出して言ってみます。最初は口元がゆがんだり、頬がひきつったり。どうもしっくりきません。

そのうちイヤイヤ口に出しているのがおかしくなってきたら、しめたもの。傷ついたのは「わたし」ではなく、わたしのプライドやエゴが傷ついたのだと気がつくのです。

私の特効薬の効き目は抜群なのです。