結婚して長女の幼稚園でキリストの愛の教えに触れて僅か3ヶ月後、夫と一家で洗礼を受けた時も「まだよく分からないけれど、この道の先に輝くのは真理の光だ!」と直感して決心したのだった。
4人の子を持つ未熟な母の私は、キリストの愛の言葉を支えに、信仰の先輩達に助けられて子育てをした。それがほぼ終った頃、夫を癌で失い、これからどう生きていいか途方にくれた。
そして『赤ちゃんに還って新しいことを学ぶ』という「還暦」」の考え方に誘発されてアメリカ留学を思い立ち、英語を初歩から学び、大学生となり、大学院に進み、ソーシャルワーク修士号を取得して7年半ぶりに帰国した.その間、どれだけ多くの方に助けられ、お世話になったかしれない。
傘寿の坂を越えて気持ちは以前と変わらないが、やはり体が追いつかず、過ぎ来し方を振り返るにつけ、夫や子どもたち、また周りの人たちに自分の気持ちを押しつけていたことに気づいて、反省しきりである。そしてそんな私を受け入れて赦し、支えてくれていたみんなの愛情をひしひしと感じて感謝の念で一杯になるのだ。
そして全ての向こうで、そんな私を愛し、赦し、万事をよい方へと導いて下さる神の慈しみを感謝せずにはいられない。
その大いなる愛に応えて、私も相手のためだけを思う「本当の愛」を少しでも伝えたいと、神の助けを願うのである。