宗教家である神父は、一般的にそういう権能も能力もないと、わたしは思います。やはり、紛争処理は、警察のような専門機関に任せるべきではないでしょうか。
宗教家としての執り成しとは、利害関係の相克する双方の言い分を聞いた後で、神さまに「どうしたらいいでしょうか」とまずお祈りします。もし神がインスピレーションを与えてくだされば、それに従って、両者に和解を説きます。足して2で割るというほど合理的にはできないが、人間にとって一番大事な心構えは、愛すること、赦すこと、受け入れることと説き、お互いが和解する気持ちになったならば、10ある利益を半分にして、五分五分ではどうでしょうか、と諭します。
神さまがすべてをご覧になっていますので、自分が少し損をしたと思っても、相手が少しでも良くなればそれで良いと、落ち着いて決断するなら、その人は神さまからどれほど祝福されるでしょうか。人に与えて損をしても、報いは数倍になって戻ってくるでしょう。