2018年02月03日の心の糧


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とりなし

シスター山本 久美子

今日の心の糧イメージ 結婚を間近に控えたある方から、検診で腫瘍が見つかって、手術を受けることになり、医師からは「子供はあきらめるように」と告げられたと、悲痛な思いで相談されたことがありました。

彼女は、伴侶になる方にも気を遣って、1人で悩み、途方に暮れていました。私には何が言えるのか、言葉も見つかりませんでした。

数日後の日曜日、彼女と一緒に御ミサに与った時のことです。聖体拝領の前に「私には、彼女のために一心に祈ることしかできない」と痛感し、「共にご聖体のイエス様に願いましょう」と、その場でメモ書きをして彼女に渡しました。安易な慰め言葉は無責任で、却って他人を傷つけることもあると感じましたが、その時の私には不思議な確信がありました。

数日後、予定通り、彼女は手術を受け、手術は無事に終了しました。その結果、彼女は、医師から「うまくいきました。子供も産めますよ」と言われたそうです。私にとって、この知らせは、「とりなしの祈りが聴き入れられた」という体験であり、大きな喜びでした。

結婚後、彼女は遠方に引っ越してしまわれましたが、何年も経ってから、家族と共に、わざわざ私を訪ねて下さいました。「お祈りのおかげで...」と、2人の子供を連れて来て下さったのです。彼女の心にも、あの日曜日に、共にご聖体に祈った思い出は刻まれていたのだとわかりました。私も、修道院の廊下を元気いっぱいに走り回る子供たちと出会い、「神様のなせる業」だと、心から感謝しました。

「どんな願い事であれ、あなたがたのうち2人が地上で心を1つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださるのです。」(マタイ18・19)