聖書の記述に沿ってマリア様のご生涯をたどり黙想してみると、マリア様は何事も慌てず騒がず自然体で受け止め、祈ることで解決なさったと理解できますし、懐の深い大きく温かい人柄が想像できます。幼いイエズス様はマリア様の温もりの中ですくすくと成長なさり、知恵も身の丈も勝っていかれたのでしょう。
12歳になられたイエズス様の神殿でのエピソードは、母である女性にとってはとても印象的です。わが子が迷子になったのではと心配する親に対して、「どうして私を捜したのですか、私がここにいるのは当たり前の事・・」と堂々と答える息子。(ルカ2・49)普通は急に大人びたわが子の様子におろおろしたり、感情的に叱ったり、いよいよ親離れかと表情を硬くしたりするのが親、ことに母親です。でも聖書でルカは「母はこれらのことをすべて心に納めていた。」(ルカ2・51)と書いています。信頼と愛情、まさに温もりが伝わってきます。