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誕生の喜び

遠山 満 神父

今日の心の糧イメージ

私の幼い頃のクリスマスの思い出は、サンタさんと言う謎の人物から、プレゼントを頂いていた事と、夜、家族でケーキを食べていた事です。何故、ケーキを食べるのか、あるいは、サンタさんがプレゼントを運んで来てくれるのか分からないまま、楽しい時を過ごした事だけが思い出に残っています。

大学生の頃、教会に通い始め、クリスマスがイエス様の誕生日である事を知るようになりました。また、洗礼を受けた後、サンタクロースが、現在のトルコ、4世紀の小アジアで実在した人物、聖ニコラスであった事、貧しい家庭の3人娘が身売りされることを知った聖ニコラスが、施しによって彼女達を救った事、また、普段から貧しい人たちを助けていた事などを知るようになりました。しかし、サンタクロースのモデルとなった聖ニコラスが、当時、何故、貧しい人たちを無償の施しを通して救っていたのか、以前謎として残りました。

最近、両者の繋がりを次のように思うようになりました。それはサンタクロース自身が、つまり聖ニコラス自身が、大きな贈り物をもらったので、その喜びを分かち合う為にプレゼントを配って回ったのではないか、そして今も回っているのではないかと言うことです。

その大きなプレゼントとは、救い主であるイエス様です。サンタクロースも、イエス様によって救われたのだと思います。その喜びを、他の人々と分かち合っているのだと思います。

クリスマスには、イエス様を知る人も知らない人も、世界中で同じようにイエス様の誕生日を祝っています。何とも不思議な現象です。

クリスマスを祝う全世界の人々が、真の意味でイエス様に出会って、より深い喜びを味わう事が出来すように、願ってやみません。