さて、今回はその中で、「どんなことにも感謝しなさい」という言葉に触れたいと思います。どんな人の人生にも吉凶禍福というものがあります。それは必ずしも、自分の善悪の行為の結果とばかりは限りません。善人が苦しみ、悪人が栄えるという現実もあります。けれども、そういう個人的、あるいは社会的な現実に直面したとき、私自身がどういう意識を持つかということは重要な問題です。なぜなら、面白くない、嫌だ、腹立たしいといった感情を抱くと、そういう否定的な意識が、自分自身に否定的な現実を招き寄せてしまうからです。反対に、これも何か私に大事な真理を思い出させてくれるチャンスとして与えられたものだと、明るく前向きに感謝しながら、受け止めると、信じられないくらいの幸運に恵まれることもあります。
人生は、すべて神の大いなるハカライの中にありますが、しかし個々人の幸不幸は、与えられた状況にあるのではなく、その状況を不安や不満で受け止めるか、それとも試練と考え、感謝と賛美の内に受け止めるかにかかっているのです。