▲をクリックすると音声で聞こえます。

年を重ねる

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

外国で仕事をしている娘に誕生祝いのメールを送ったところ、よほど忙しかったのか、忘れた頃に返事が届きました。

〈うらやましいなあ!トシをとるのはわるくないわよって、わたしが14歳のときから、おかあさんはいくつになっても言ってるよ!

いつまでも若くいたい願望に年々からだが変わっていく不安と恐怖でいっぱいのわたしとは大違い!その感覚わけてほしい~~〉って、40代も半ばを過ぎて、いわゆる曲がり角にきているのかもしれません。

わたし、なんて書き送ったのかしら?

いそいでパソコンの「送信済み」を開くと、出てきました。

〈お誕生日おめでとう!いくつになったんだっけ?カリブで迎える誕生日もステキでしょ?トシをとるのはわるくないわよ。からだはね、ちょっと古びて思うように動かなかったりするけれど、精神的にはすごくクリアーになっているなと思う。

以前に読んだ本を読み返したりする時よくわかる。難しくて投げ出していたり、どこが面白いのかと思っていたのが、驚くほどあたまに入ってきて大発見したりね・・〉

誰だってトシをとる経験はそれぞれ初体験なのですもの、これまた新鮮ですよね。でも、50代になっても60代になっても同じことを言っていたのかと思うとなんとおめでたい奴、と言われそうでわれながら苦笑。

でもまだまだ大先輩がおられます。敬愛する作家の伊藤桂一先生は、「人生80代からが最高に面白いよ。もう何にも縛られない。好きな仕事だけしてしがらみもない。自由にのびのび、毎日ほがらかに暮らしてますよ」と仰っていました。

「70代?まだハナ垂れ小僧だよ」とも。

風は思いのままに吹く、の境地ですね!