キリスト信者は、全宇宙を造り、支配しておられる神が、どれほどいつくしみ深いかを実感している。特に神を深く信頼し、そのご配慮に身をゆだね、喜んで生きた人のことを「聖人」と呼ぶ。聖人たちは、日々与えられる楽しい経験も、辛い出来事もみな「神さまが私の最善を願ってくださったプレゼント」だと信じた。試練に直面すると神の愛から来たものとしてしっかりと受け止め、謙虚になり、どんどん成長して深く人を愛するようになった。例えば17世紀のフランスの聖人、聖マルガリータ・マリア・アラコックは幼い時に意地悪な親戚に苦しめられたが「私の魂を清め、鍛えてくれた恩人」と彼らを呼んだ。
神が用意した試練について聖書にはこう書かれている。
「神は真実な方です。あなた方を耐えられないような試練にあわせるようなことはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」。(1コリント10・13)