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2人3脚

シスター 山本 久美子

今日の心の糧イメージ

以前勤めていた特別支援学校での運動会で、教職員と保護者の「2人3脚」リレーが行われました。皆、気楽に参加して、真剣勝負というわけでもなく、見ている側も楽しく、共に心から笑い合ったことを思い出します。ぶっつけ本番で、なかなか息も歩幅も合わず、うまく走り出せなかったり、足踏みしたり、転んだりという姿が微笑ましく、ホッとしたひと時でした。しかし、実際に参加している方にとっては、本当に難しい競技だったに違いありません。

楽しかったいろいろな場面を思い浮かべて、気づかされたことがあります。それは、大変なことでありながら、互いに笑い合って何度も足並みを揃えようとし、互いの失敗や滑稽さを多くの人々と分かち合って、皆で楽しめる「2人3脚」の競技は、「2人が歩調を合わせて協力し合いながら事を行う」という大切な、大きなヒントであるということです。

 

それぞれの人生も、大切な誰かと歩む「2人3脚」でしょう。他人との比較や競争ではなく、相手と歩調を合わせることが大切です。肩に力を入れずに楽しんでもいい、互いに失敗しても一緒に立ち止まり、また再スタートできる、失敗も、楽しさや嬉しさも共有し、心から労わり合い、笑い合える、そんな仲間と何かを成し遂げる、そういう人生を歩むなら、本当に幸せだと思います。

シスターである私の人生の同伴者は、主キリストです。私が主に一方的に寄りかかっているのですが、主は、私のすべてを知り、度々倒れる私の前にかがんで、起き上がらせてくださるお方です。

 

そして、主との友情が深くなるにつれ、日常の折々の場面で、共に親しみをもって笑ってくださる主を感じ、主と共なる「2人3脚」の人生を感謝しながらの日々です。