昔、長男が生まれる前のことですが、私はつい弱気になって「もし障害のある子どもが生まれたらどうしよう」と言ってしまったのです。すると夫は、「どういう子どもが生まれても、僕たちの子どもだから、大切に育てよう」と言ってくれたのです。夫は、クリスチャンではありませんでした。私は、そういう人を夫に持っていることを本当にありがたく幸せに思いました。
そして、元気な男の子が生まれたのですが、1歳の誕生日の検診の時に、彼には難しい病気があるということがわかったのです。夫は本当に悲しんで、私はどうして良いかわからないほどでした。でも、不思議なことに、そのとき、私は、きっと何か助けが与えられると思いました。それから、夫は、本当にかいがいしく子育てを手伝ってくれました。そして、考えてもいない時に、ふたり目の子どもが生まれました。とても元気な男の子で、神様から与えられた一番の助け舟のような気がしました。
それから数年して、子どもたちが小学校に入った頃、夫は突然死しました。本当に嘆き、哀しみました。でも、子どもたちと夫の母親である姑と一緒に、夫のことを大切に思いながら生きているうちに、いつの間にか新しい道が与えられていました。
人生は不思議なことだらけです。