高校3年生の担任をしたときのことです。これも私より若い先生です。期限を過ぎたレポートは受け取らない、提出物が出なければ大きな減点をするなど、大変厳しい先生です。生徒は蔭で不満の声をあげていました。でもその先生は、たとえ嫌われても自分の主義を変えようとはしませんでした。私はと言うと、せっかく持ってきたのだからかわいそうと思って受け取る、生徒に甘い教師でした。卒業後真っ先にクラス会を開いたのは、厳しいことで定評の先生のクラスでした。しかられたことが懐かしくて、先生に会いたくて集まったのだそうです。
子ども達は大人の態度に敏感です。自分たちのことを愛し、真剣に向きあってくれる先生を尊敬し、その先生から大切なことをたくさん学び取って成長していくのだと思います。
イエス様は優しいまなざし、慈しみ深いことばと行いで私たちを愛してくださいました。しかし、弱い立場に置かれた人をないがしろにする行為に対しては、厳しい怒りの声をあげられました。そのために、嫌われるどころか、命まで捧げてくださったのです。
私も、厳しくて、そして優しい先生になれるよう努力していきたいと思います。