ゲネザレトの湖で暴風雨に襲われたとき、ともを枕に眠っておられたイエス様に、「私たちが死んでもかまわないのですか。」と問いかけた使徒たち。(マルコ4・38)いつも自分と共にいてくださるイエス様に対する、なんという深い信頼の言葉でしょう。イエス様が自分たちを見捨てては置かない、という確信を持っていたからこそ、このような問いかけをすることができたのです。
夜の湖で、イエス様を見た使徒たちは、幽霊だとおびえました。そこでも、彼らにご自分をお示しになります。「恐れることはない私だ。」と。(マタイ14・27)
十字架の上で、イエス様はマリア様と愛する弟子ヨハネとマグダラのマリアが、ご自分の傍にいるのをご覧になりました。そして、マリア様を全人類の母としてお与えになります。
彼らには、母が必要でした。これから先、イエス様と同じ苦難の道を歩まなければならない使徒たちにとって、マリア様の存在がどんなに強い助け手となったことか。イエス様が残された小さな共同体は、マリア様を相談相手として成長してゆきます。共にいる神の最も貴重な証しは、マリア様以外にはありません。彼らはマリア様が共にいてくださることで、イエス様が自分たちから決して離れないことを体験したのです。
私たちが人生の途上で遭遇する困難のときにマリア様を仰ぎ、その助けを求めるとき、イエス様が身近にいて、自分たちを守ってくださることを証しできるでしょう。