"9人の子供たちが、トラックのスタートラインに立ちました。ピストルの合図とともに皆、ダッシュしました。いや正確にはダッシュではありませんでしたが、ゴールを目指して走り始めました。ところが、1人の小さな男の子が転び、泣き始めました。その子の泣き声を聞いた8人は振り返り、そして、彼らは皆、一斉に向きを変えてその子のもとへ駆け寄っていったのです。
すると、1人の少女がかがみ込み、その男の子にキスをして「これで大丈夫よ」と言って彼を慰め、それから皆が手をつなぎ、一緒にゴールを目指して歩いていったのです。競技場でその様子を見ていたすべての人は立ち上がり、われんばかりの拍手を送り、彼らへの賞賛の拍手は鳴りやむことなく、数分間も続きました。"
1人の女性の子供たちへの愛によって、後に、世界中に広まるスポーツの祭典が生まれ、競技する子供たちは勇気を得、友情を分かち合い、そして観覧席の人々は感動したのです。
このように愛のともしびは消えることなく、次々と、大きな幸せの輪となって広がっていきました。私たちもこの1年、人々の中に喜びと愛をともし続けていきたいと思います。