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大晦日の朝に

ハヤット 神父

今日の心の糧イメージ

朝起きるのはすばらしいと思うことがある。体のすみずみまでも生まれ変わったようにさわやかだ。

夜、床につくときは、心も体も疲れ果てて、横になるとすぐ眠ってしまう。そして、全く別の世界の人間になって、生きていることさえ忘れてしまっているようである。

やがて朝の目覚め。夜の暗闇はすでに薄らぎ、朝の太陽がまぶしく輝き、体中に新しい力があふれてくるようだ。眠っている間に体の疲労はすっかりとれ、昨日の気疲れも消え去ってしまっている。

肉体的なことばかりではない。実際に、今日の私は昨日の私ではないはずである。良くなっているか、悪くなっているかのどちらかであり、そして、明日の私はまた、違っているであろう。良くなっているか、悪くなっているかは、今日をいかに生きるかにかかっている。実に、今日こそが、日々の生活の中で一番大切な日なのである。

もし、昨日あやまちを犯したとしても、今日は同じあやまちを犯さぬように努力することができる。自分の性格に、恥ずべき欠点があっても、新しいこの1日がそれに打ち勝つチャンスを与えてくれるのである。

そして、今日は大晦日、今年1年、神様から頂いたすべてのお恵みに感謝し、この1年を反省すると共に、新しい年の朝、すなわち明日も、再び生きるチャンスに恵まれていることを喜び、日々を、そして、この1年を大切に生きていくことができるのである。

毎朝、毎朝、黙っていても、再出発の機会はやってくる。

朝が来るということはすばらしいと思う。特に元旦の朝が来るということはすばらしい!