イエスの周りには実に多くの人たちが集まりました。病人を癒していただくために、また、イエスの言葉を聞こうとして、大勢の人たちがイエスをいつも取り囲んでいました。また、食物を増やす奇跡を目の当たりにした人々もイエスの元に押し寄せていました。実際、あまりにも多くの人たちが押し寄せたため、群衆に押しつぶされないように、小舟を弟子たちに用意させたと聖書は記しています。(マルコ3・9〜10)
また、群衆が集まって来て食事をする暇もないほどだったとも聖書は記しています。(同3・20)
このような中で、イエスは自分自身を保つために何をしておられたのでしょうか。聖書は伝えます。「朝早くまだ暗いうちに、イエスは起きて、人里離れた所へ出て行き、そこで祈っておられた。」(同1・35)
そして、弟子たちにも「さあ、あなたがただけで人里離れた所へ行って、しばらく休むがよい」と勧めています。(同6・30)
具体的には、祈ったり、瞑想したり、文字通り体を休息させたり、また、散歩したり、自然に親しんだり、自分をゆっくり見つめたり、と様々な方法があるでしょうが、まずは、大勢の人たちとの関わりを少し休んで、人里離れた場所で、体と心を休めさせることが大切なのだ、とイエスは勧めているのではないかと私は思います。