どんな場面かと云いますと、マリア様が赤ちゃんの時から可愛がって育てた息子が、その生涯の終りに十字架につけられ苦しい息の下から「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」(マタイ27・46)という場面です。十字架の下に佇み息子を見守る母親マリア様の気持ちを考えると、いつも私は、虚しさに支配されず明るく元気に生きようと勇気が湧きだすからです。
最愛の息子が十字架刑で死んでいく姿を見届けた母親は悲劇です。しかしマリア様の人生は不思議な誕生の歴史から始まり、この十字架刑という厳しい現実を避けることなく見守ったお母さんの生涯でした。不思議な息子の短い一生を愛し続ける役割を背負ったお母さんでした。
マリア様はこの地球で愛の大切さを母親達に今でも教え続けています。国際紛争での異常な暴力を振るう自分の息子達を母親はどう感じているのでしょう?私も複雑で厳しい現代社会で自分の役割をマリア様の役割に見習いつつ生きていきたいと思いました。