本物のマリア様も同じではないでしょうか。女神であるかのように祭り上げ、讃え敬ってしまうと、まばゆすぎて、人としてのお姿が見えなくなってしまう恐れがあると思うのです。人類史上に立ってくださった神イエス・キリストのご生涯に寄り添い、私たち人間の代表として、神の救いのわざに誰よりも深く関わり、大きな役割を果たされたのがマリア様でした。人間にはとうてい理解できないできごとをも心に留め、弟子たちが一目散に逃げ去ったときですら、わが子の十字架の足もとに留まり、みことばを聴き、私たちに伝えてくださったのがマリア様でした。
ローマとユダヤの二重の支配の元、ナザレという辺境の地で、夫ヨゼフと力を合わせて、実生活の悩み苦しみの中で、神の子イエスを育て、共に生きてくださったマリア様を、心から敬愛してやみません。