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古い自分を捨てる

小林 陽子

今日の心の糧イメージ

ひとが、それまでの生き方を変え、住むところもつきあう人も、場合によっては服装も髪型も変え・・というような人生の一大変化は、一生にそうたびたび起こることではないでしょう。

それは自分自身の決断によることもありますが、司祭の道を選ぶ、修道院に入る、などのような、よんどころのない状況の変化や、思わぬ出来事によって招かれる場合もあるだろうと思います。

そんなとき、古い自分を捨てることが、内側から新しい光の中に飛び込むように一気呵成に達成できればすばらしい!

でも、いつまでも古い自分を引きずって後ろを振り返ってしまうという弱さもある。

たとえ自分で選びとった道であろうと、もうすっかり過去は捨ててしまったのよ、と思っても、気がつくと、同じパターンを繰り返していたりして、がっくりすることもありますよね。

実はとっても難しいことなんだと思います。いったん、自分をゼロにしなければならないのですから。

それまで積みあげてきた人間関係、人々に認められていた業績、価値観、あるいは脚光を浴びた地位、名刺の肩書き、それら世の中のあれこれをすっぱり捨てて、まっさらの自分に向き合わねばなりません。

不安やおそれに苛まれるでしょう。

そんなことおやめなさいと周囲から反対されたりもします。

けれど、今までの自分の数々のしがらみをかなぐり捨てて、大いなる開放感を味わうことでもあるのです。

一からのやり直し。

失敗しても挫折しても自分ひとりの責任。そうして気がつくと、それをやり遂げさせてくださっている方がおられる・・・。

自分の力だけでは完璧に変わるなんて無理です。

怖くても自信がなくてもお任せです、最終的には、ね・・・。