古い自分を捨てる

湯川 千恵子

以前、私はとても臆病でした。占いや理不尽な迷信など「それはおかしいんじゃない？」と心の奥で反発しながらも、それを跳ね返すだけの強い信念がありませんでしたから、タブーに逆らうと何かの祟りがあるかもしれない・・・といった漠然とした恐怖心に縛られて心ならずもそれにあわせて生きていたように思います。

ところが万物の創り主である神の存在を知ってから、私は自分の心が目に見えない暗い束縛から解放されて自由になったのを嬉しく感じます。神のみ子イエス・キリストの語る言葉を学ぶほどに、私の心の奥の闇に光が差し込んで不安や恐れが消え、明るい平和な気持ちに変えられていきました。キリストの放つ聖なる光は、人の心を恐怖で縛る闇の世界を一瞬にして光り輝く平和な世界に変える威力があるのです。

キリストは言われました。

「恐れるな。私は世の光。私はいつもあなたがたと共にいる」

神のみ子キリストがいつも共にいて下さるなら、何も怖れることはないのです。その光を仰ぎ、何が正しいかを知り、愛と真理に満ちたその教えを守って生きる喜びと安心感は何と確かで有り難いことでしょう！

喜びの内に私はキリストを主と仰ぐ信仰の道を歩む者となり、新しく生まれ変わった気がしています。あんなに臆病で心配性だった私が、主であるキリストの愛と慈しみに全てを委ねて明るく積極的に生きられるようになったからです。

それでも時々不安になります。そんな時、次の聖歌を口ずさむと、また新しく生まれ変わった光の子として頭を高く上げて前向きに歩んで行けますので、ただ感謝なのです。

「誰でもキリストの内にあるなら、その人は新しくつくられたもの。古きは過ぎ去り、全ては新しい。主の内にあるなら、全ては新しい。」（２コリント５・１７）