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人生は学び

黒岩 英臣

今日の心の糧イメージ

学生の頃と違って、今では私達も好きなことだけ、学んでいいのですよねー。

そこで私、我が家モンテ・クリスト伯会長は、デュマの小説に出てくる地名とか通りの、地図との照合、また実際にマルセイユに行って確かめるなどの作業を、80パーセント位出来たように思います。すると、残り20パーセントある訳なので、その調査のためにも、あと何回かはマルセイユに行く必要があるのです。

いやー、もう、楽しいー!副会長の妻がいくらダメと言っても、これは学問?なので・・。

この作業のためには1700年代から、特に1815年あたりのマルセイユの古地図が必要でした。これを入手するため、私は息子の友人で、パリ在住のK博士を介して、マルセイユ市役所からそれらを送ってもらったのです。その博士が息子に曰く、「お父さんは相当なもんだねー」。

ところで、本業である音楽の話が後になってしまって、ちょっと情けないですが・・。本音を言えば、演奏はただ楽しいだけでは済まないのです。

南極の海に浮かぶ氷山を想像してごらん下さい。そしてその、海上に出ている氷に人々は感嘆の声をあげてますが、海面下にはその10倍もの氷がこれを支えているそうです。

音楽の演奏もこれに似ています。一晩のコンサートのためには、その何10倍かの練習、研究が必要で、それはまるでもぐらのような暮らしぶりだと言えば、私たち音楽家の生活もいくらかお分かり頂けるかと思いますが・・。

さて、マルセイユであれ南極海であれ、これを包んでいるものがあります。大気です。同じく、どれほど信じ難いとしても、私達一人ずつを愛してくれる方がいるのです。

神がそれです。もしこれに気がつく時、私達の胸はどれ程喜びに高鳴ることでしょう。