ところが、ある時、たまたま私がチームで最後に残った一人になったことがありました。最後まで残ること自体は栄誉なことだったのですが、当の私は、集中攻撃の的になったことが怖くてたまりませんでした。クラスの中でも力自慢の男の子がパワフルなものすごい速さのボールを私に向けて投げつけてきました。逃げる間もなかったので、私は、とっさに、そのボールを真正面から両手で捕まえました。私にとって、これは奇跡とも云える、驚きの一瞬でした。「私にもできる」という喜びと自信にもつながりました。
この子どもの頃の体験は、「逃げてばかりいても何も変わらない」という大切な人生の学びとして、今も鮮明に覚えています。苦しく痛いことでも、思い切って向き合い、受け取ることができるなら、そこから新しい道が開けられ、さらに、新しい自分に成長するチャンスになり得るという大切な人生の教訓です。
私を生かし、日々の出来事の中で働かれる神様の恵みに気づき、その一つひとつを心からしっかりと受け止める大切さを教えてくれます。
神様は、小さな「からしだね」(参:マタイ13・31)を大きな木に成長させてくださる方です。その御手に信頼し、いただく恵みを感謝して、日々の歩みのすべてを委ねていきたいと思います。