整形外科へ行き、レントゲンを撮っていただいたが、骨に異常はなく、使い痛みでひざの部分が腫れ、水も少したまっているとのことであった。飲み薬と塗り薬をいただき、それで治療をしたが、なかなか治りが悪い。それで、今度は直接ひざにヒアルロン酸の注射をしていただくと、めっきりよくなった。
しかし、以前のように早く歩くことは無理で、自分の足と相談しながらゆっくりと歩いている。それまでは道行くたいていの男の人を追い越していたが、今では追い越されることが多い。追い越されるようになって、私は心の復活をとげたような気になっている。
「そうなんや、これからは何事に対しても、現状を素直に受け入れて、追い越されても平気な後半生を送ろう。ゆっくり生きよう。それが神さまからの贈り物かもしれない」と思えるようになったのである。
どんな病気であれ、いったん病気にかかると、身体の完全な復活はむずかしい。努力しても機能はだんだんとおとろえていく。しかし、心まではおとろえない。
神さまに祈るなら、神さまは心に力を与えてくださる。そう思って祈っていると、朝、目ざめた時、心がさわやかに復活していることを感じる。私は日々の小さな心の復活を楽しみにして、心ゆたかに暮らしたいと思う。