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私にとっての復活とは

湯川 千恵子

今日の心の糧イメージ

長年書いてきた「心のともしび」ラジオの小さなエッセーが、私の半生記として纏められ、『てのひらのしあわせ』と題して「さんこう社」から出版されました。これは「私にとっての復活」そのもののような気がします。

1979年、ハヤット神父様からラジオ「心のともしび」の原稿執筆を依頼された時、私は4人の子育て真っ最中の主婦で、とても無理だと思いました。しかし主婦だから書けることもあるような気がして、お引き受けしてしまいました。

以来30数年、本部から送られてくる「お題」と格闘しながら、未熟な信仰を縦糸に、日々の生活を横糸に、小さなタペストリーを織って捧げるような気持ちで毎月一篇づつ書き綴ってきました。夫の病気やアメリカ留学でくじけそうになりましたが、ハヤット神父様の「心のともしび」運動にかける情熱に対して、少しでもお役に 立ちたいと書き続けました。神父様はアメリカ人なのに日本の社会の向上と人々の幸せと永遠の救いのために生涯を捧げておられるからでした。そして毎日の生活の中に隠れている小さな幸せの種を見つけて慈しみ、感謝して前向きに生きる喜びが与えられ、その感動をラジオを聞いて下さる皆様と分かち合えるのが嬉しくて書き続けました。それが350篇にもなりました。

その膨大なエッセーの中から47篇が私の人生を物語る1枚の大きなタペストリーのようになって、思いがけなく1冊の本となり、蘇ったのです。奇跡が起きたようなことです。

少女の頃、子育て時代、おばあちゃんになって・・と、どの年代も夢中で生きてきました。これからの日々も「人生はいつも"今"が本番で最高!」と、小さな幸せの種を見つけながら、その感動を多くの方と分かち合いたいと願っています。