第二次世界大戦の終戦の年の春。その父が、そしてその同じ年の秋には、何時もニコニコと私を見守ってくれていた無口で優しい母が、相次いで亡くなりました。
何時も暖かく私を包んでくれていた父。何時もニコニコと見守ってくれていた優しい母。
「愛は消え去るもの」・・・。 幼い私の心に深く刻み込まれた現実でした。
"愛は限りあるもの・・・死と共に消え去るもの・・・"。
未だ幼い子供だった私は、生意気にもニヒリスト的になり、死をも考えました。
その時、姉が誘ってくれた教会で、愛の永遠性を堂々と、そして真剣に掲げている新約聖書と出会いました。
何度か拒み続けながらも、姉の強い誘いで教会を訪問している内に、時の流れの中に消えかけていた「愛の永遠性を信じる心」が、私の心の中に再び芽生えて来ました。そして、新たな私の人生が始まったのです。
「愛の永遠性を信じ、その愛に人生を賭けて生きる」。それは、亡くなった父母の愛、そして全ての人々との愛の交わりを信じて生きる生き方です。それは、私にとって「愛に生きる人生の復活」でした。