戦争が敗戦で終わる4ヶ月前、私は思うところがあってカトリックの洗礼を受けました。そして、その11年後、当時制限年令を30歳としていた修道会に入会したのです。私の修道会入りは、キリスト教というものに出会ったからではなくて、そのキリスト教を生きていらしたシスター方、神父さまたちと出会ったからでした。
キリスト教との出会いということも大切ですが、もっと大切なのは「キリストとの出会い」ではないでしょうか。数多いキリスト教会も、キリスト教学校も、キリスト教との出会いの場として極めて重要です。でも、そこで「キリストと出会う」ことができているかどうかが問われると私は、自分の経験から思うのです。
今、私の大学にも2000名以上の女子学生たちが勉強しています。そのうちのクリスチャンは僅か10名位ですが、この人たちが、私たちの大学で学んだが故に、その生涯のどこかで、キリストと出会ってくれること、それが私の日々の祈りであり願いなのです。