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キリスト教との出会い

シスター 山本 久美子

今日の心の糧イメージ

私のキリスト教との出会いは、カトリック系の中学校に入学したことでした。「カトリック研究会」という宗教クラブに入部し、積極的に神様のことを学び、今も私の心に残っている「毎日、心静かに祈ってごらんなさい。神様の声が聞こえるかもしれない」との勧めをいただきました。

「神様の声を聴きたい」と思った私は、その日から、就寝前に、庭に出て、雨の日にも傘をさして、空を見上げて祈るようになりました。神様は、遠い空の上から私たちを見守る偉大な方だと、漠然と感じていたからです。一点の疑いもなく神様を信じ、神様に語ることが私の日課になりました。しかし、あの頃は、ただ一方的に願い事を連ねていただけで、いっこうに神様の声は聞こえませんでした。今ふり返ると、そんな私のそばに神様はおられ、あの頃の純真無垢な心を祝福して、私の祈りに耳を傾けてくださっていたのだと思います。

2年ほど経ったある日の放課後、一心に祈る私に神様は応えてくださいました。「生きていてよかった」と実感し、家路につく途中、目に入る木々の緑や道端の花々の美しさが輝いて見えたことを、周りは何も変わっていないはずなのに、生きる世界も変えられたように感じられたことを、私は、今も忘れません。今、思い起せば、それは、私の人生や人格を180度変えるほどの劇的な体験ではありませんでしたが、その後、私が信仰の道を進む転機となり、主イエス・キリストの救いの恵みに与るきっかけとなったことは確かです。

こうして過去をふり返りますと、私の気付かない間にも、私の人生が少しずつ神様に引き寄せられてきたことが、しみじみと感じられます。神様の不思議な導きに感謝せざるを得ません。