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キリスト教との出会い

三宮 麻由子

今日の心の糧イメージ

私とカトリックの出会いは、つらいものでした。

ミッションスクールの中学校の点字受験を、直前に、それも私への説明なしに電話一本で断られたからです。

ところが盲学校の中学に入ると、友達の誘いで近所のプロテスタント教会に通いはじめ、イエス・キリストという方にグイグイと惹かれていきました。もし希望通りの学校に入っていたら、学校生活のほうに興味を奪われ、こんなに真剣にキリスト教について考えるチャンスには恵まれなかったかもしれません。いわばあの拒絶によって、キリスト教との印象深い出会いを経験することになったわけです。

とはいえ、家も学校も無宗教、留学したアメリカの家庭はモルモン教、大学に入るころにはフランスのモラリスト文学に傾倒し、心はいつしかキリストから離れていきました。

その世界観がガラリと変わったのは、バチカンに旅行したとき、前前教皇のヨハネ・パウロ二世に直接祝福していただいた瞬間でした。体が反応したのです。表面的には「泣く」という行動でしたが、心の中では天地がひっくり返るような事態が起きました。

いまだに、この大転換のメカニズムは説明できません。ただ、これは明らかに、二度目のキリスト教との出会いとなったのです。

2012年、私は三度キリスト教と出会いました。五島列島を訪ね、現地の神父様のミサに与り、いまも隠れキリシタンとして活動しておられる方とお話したのです。

どうも神様は、私に「出会い作戦」を仕掛けておられるような気がしてなりません。人生の大切な局面で何かの形でキリスト教と出会わされ、その出会いは毎回深まっていきます。こうして私は、神様と出会うことを繰り返しているのです。

ラジオを聴いているあなたにも、きっとこの素敵な作戦は仕掛けられていると思いますよ。