▲をクリックすると音声で聞こえます。

健康の秘訣

土屋 至

今日の心の糧イメージ

土屋至67歳、至って健康、異常に元気である。めったに医者やクスリの世話にはならない。

体を使うことについて、歩くのが大好き、人がエスカレーターに乗るようなときも、その横の階段を一段おきに上がっていく。自動ドアと手動ドアの扉があれば、かならず手動のほうに行く。週2回スポーツクラブに行って、トレーニングと水泳に汗を流す。

知的にも元気である。好奇心旺盛、行動力満載、面白いところがあればどこにでも顔を出す。数独パズルに読書、新聞切り抜き、文章を書くこと、インターネットで情報発信、カラオケ、そして子どもたちと科学のおもしろさを体験することなどなど、実に毎日が忙しい。

最近の若い人たちがよく言う「つかれた」とか「かったるい」とか「めんどうくさい」とかいう言葉を私はほとんど使わない。敢えて使わないようにしているというよりも、それを使う気持ちがよく分からない。「かったるい」ってどういう感じなのか味わったことがないから知らない。

私は何でこんなに至って健康、異常に元気なのか、自分でもよく分からない。人に聞かれても、気がついたら自分はこうなっていたと応えるしかない。するとこれは親譲りか。確かに私の両親も元気な人だった。晩年はともかく、知的好奇心旺盛で、行動力があって、フットワークの軽い人だったことは両親に共通している。ふたりとも、人から何か頼まれると、めんどくさがるふうもなくすぐに体が動き出す。

やはり、これか。わたしのこの「至って健康、異常に元気」も、親譲りなのか。とすると親から受け継いだもっともいいもののひとつである。

父母共にもうこの世には生きていないが、あらためてしらずしらずのうちに受け継いだものに感謝の気持ちでいっぱいになった。