実母と暮らしたのは18年、姑とは30年。
それも姑は私を実の娘のように頼りにしてくれていたのでそれに応えなければという私の思いもあった。
姑の入院していた病院は我家から歩いて25分ほど。私は仕事をセーブしてでも、毎夕の食事介助を欠かさなかった。
さて、病院への道のりであるが、寄り道をせず、一番便利な道を歩くと25分であるが、それだけでは義務になり味気ないので、私は様々な道を歩くことを楽しみ、時には一時間以上もかかることがあった。
それまで通ったこともない路地裏の道を通ると、四季折々の花が咲いていて花にみとれ、ノラ猫にしゃべり、時には家から出てきた人としゃべり・・・。と、それは楽しかった。
今から思うと、それが私の健康を保つ秘訣だったのだと思う。歩くと内臓の動きも活発になり、血液の流れもよくなる。
思えば聖家族もよく歩かれたと思う。
イエズスさまがくまなく歩かれたからこそ、12使徒との尊い出会いもあった。
マザーテレサやシスターたちもよく歩かれている。歩いた距離をあらわすのに、時間ではなく、ロザリオを何連となえたかと報告していることはほほえましく私の心に深く残っている。歩くことはお金も道具もいらない。
私はこれからも歩きながら、神さまと語らえるような心を育てたいなと思う。