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健康の秘訣

崔 友本枝

今日の心の糧イメージ

街を歩くと教会の入り口などに、聖書の言葉が掲示されていることがあります。

たとえば「疲れた者、重荷を負う者はだれでも、わたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」(マタイ11・28~30)といった神の呼びかけはとても魅力的です。ここで神様がおっしゃる「休み」とは「お祈り」のことでしょう。日々の労苦にあえぐ私たちが、そっと心の隅々を神様に打ち明けることは祈りです。それは重荷を降ろすことになります。時には、はっきりと声に出して神様に語りかけるのもいいのです。涙がぱらぱらと落ちて、気持ちが解放されると、心が軽やかになります。空になった心には涼風が入ってきます。

このように、毎日、定期的に祈っていると、私たちの心には平和と喜びがあるものです。健康のことはあまり気にならなくなります。私たちの体は心と密接に結びついていますから、気持ちが平和であることは「健康の秘訣」なのだと思います。

私自身も体調不良になる前に、まず心が重くなっていることが多いと気づきます。悔しさ、悲しさ、寂しさなどの思いを自分一人の胸に納め、友人にも、神様にも語らないでいると、重苦しさが蓄積され、深い疲労感になります。そのうちに何かが引き金となって病気が出てきます。

心の平和を保つためには、重荷を降ろすこと。そのためには、神さまに語りかける「祈り」が人間にはとても大切なのです。さらに、親しい友人にゆっくりと話を聞いてもらうと、本当に安らぎを得られるはずです。

友人とは、私たちの弱さを自分のことのように感じて黙って受けとめ、他の人にそれを話さないでいられる人のことです。