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健康の秘訣

熊本 洋

今日の心の糧イメージ

「いのちあっての物種」、だれしも健康であることを願っています。

みなさま、お元気でしょうか。目覚めが悪い、腰が痛い、膝が痛い、歩けない、など、なんらかの症状を訴えておられるかもしれません。「いやいや、私は元気溌剌、健康そのもの」という方もおられるでしょう。

そもそも、健康とは何か。1948年に設立された世界保健機関は「健康とは、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない」と定義しましたが、それから半世紀経った1999年、世界保健機関は、創立時の定義にSPIRITUAL、霊的という言葉をつけ加え、「良好な状態」を「良好な動的状態」と直し、次のように健康を定義しました。

「健康とは身体的・精神的・霊的・社会的に完全に良好な動的状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない」。実に、端的明解な定義です。今の世の中、人生は、"楽しく、おいしく"グルメにスポーツにレジャー。マラソンも大流行り。からだを鍛えることには懸命、その同じ熱意をもって精神的、霊的側面、人生の苦しみ・悲しみの深い意義も探求されて、然るべきでは...。

結局、人間の完全な健康は、それぞれの肉体的、精神的、霊的、社会的機能が調和した時、はじめて可能、この実現には、ひとりひとりの人生観確立と自己コントロールに待つほかありません。

幸い、今の時代、人々に、自分のいのち、その行方を祈りとともに真摯に思い巡らすゆとりは、与えられています。

「神よ、わたしを究め、わたしの心を知ってください。わたしを試し、悩みを知ってください。どうか、わたしを、とこしえの道に、みちびいてください」旧約聖書の祈りの一節です。(詩編139・23~24)