帰り道で私は「どうして今まで、自然が持つこれほどまでの美しさに気づかなかったのだろう」と心の底から思った。そして同時に病気などで家の外に出ることができない人や、身の回りにある自然の美しさに気づくことなく、考え事をしたりおしゃべりしたりして自然のそばを通り過ぎてゆく人たちにも、この美しさを伝えたいと思った。そこで、しばらく使っていなかったカメラを取り出し、感動的なまでに美しい自然を写真に収めることにしたのだ。
自然には、確かに私たち人間の心を癒す力がある。あまりの美しさに時間を忘れて、草花や木々からあふれ出す生命の力に包み込まれているうちに、心も体もすっきりとリフレッシュされてゆくのだ。その美しさ、力強さは、まるで神様から私たちに向けられたメッセージのようにも感じられる。そのメッセージも写真に写し取り、伝えられたらと思う。