そして、まわりの木々の緑もどんどん濃くなっていくのです。春先には、あんなに淡く、はかなげで、ほとんどネズミ色に近いような緑だったのに、それがどんどん色が変わっていく様は、見事です。そして、真夏には、暑さの中で光り輝くようにきらきらと光る立派な緑です。それに、虫の声も違います。あんなにやかましいほどだった蝉の声も変わっていき、いつしか、夜になると秋の虫の声が聞こえてきます。ああ、もう秋なんだ、と思うと、ちょっと物悲しくなります。やがて、霜も降りるでしょう。そして、その間には星の動きも変わってきます。
自然は、私たちが、自然とともに暮らしていることを教えてくれます。この世界には大きな秩序があるということでしょうか。神秘的なことです。