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自然に親しむ

黒岩 英臣

今日の心の糧イメージ

 あなたの家は何と麗しい・・神よ、私の心はそれを想って絶え入るばかり・・。(参:詩編84・2〜3)

 いやー、好きですねー、この部分。それにしても、絶え入るとはまた、この心情を何とうまく言い当てていることでしょう。

 また、福音書にはこういう部分があります。「栄華を極めたソロモン王さえ、この野の百合1本ほどにも装っていなかった」。(マタイ6・29)

 一輪の花から大宇宙まで、自然は何と美しいのでしょう。

 もうひとつ欠かせないのは、私には何と言っても、南フランスのマルセイユなのです。何しろ私は「我が家モンテ・クリスト協会」の会長ですからね、副会長の妻は、以前、マルセイユで怖い思いをしたことから、あまり行きたくないようですが、なーに、会長の独断・偏見に逆らうことなど、到底出来ない・・はず・・ですが・・

 マルセイユでは、港を見下ろし、地中海をはるかに見晴るかす、ノートルダム・ド・ラ・ガルド教会から、今、この放送をきいて下さっている皆様のため、特に東北の被災者の皆様のため、神様にお祈りいたしましょう。

 この教会の壁には、大時化の海と必死に戦いながら航行する船の絵が、また、すでに沈んだ船から何とか逃れようと、逆巻く波間を泳ぐ人々の絵が沢山展示されています。やはり、港町ですから、船員の家族にとって、これは本当に身につまされる、毎日祈る事柄であるに違いありません。

 私はそこで、モンテ・クリスト伯だけではなく、神様の足跡も探してみようと思います。、昔、聖ペトロはローマのアッピア街道で、「主よ、どこへ行かれるのですか?」と、あなたに問いかけました。

 今、私にも同じ問いを言わせて下さい。「主よ、この難破船、そしてあの大津波の犠牲には、私にはすぐには解かりませんが、意味があるのですよね?」と。