確かに、本当に難しいところに、まるで舟が難破したような状態になってしまった時にでも、祈るうちに、状況が変わってくるのです。これは驚くべき発見でした。祈るのが、とても難しくても、これはすべて神様にお任せします、と相手に、と言っても、神様ですが、全部の荷物を投げ出してしまうような時、気がつくと、「恐れるな、私が共にいる」という声が聞こえてきて、状況は、かなり変わっているということがあります。それも、しょっちゅうあるのです。きっと、これこそが『それでも感謝』ということでしょうか。
困難のうちにある息子を見ながら、本人はどんなに辛いことだろうかと思うのですが、母親とて人間の悲しさ、息子の体調が悪くて、あまりに機嫌が悪いような時には、本当に辛いと思います。でも、息子の傷の手当をしながら、これは神様から言い付かった仕事だものなあ、と思っていると、それほど大変でもないような気がしてくるのです。そして、いつの間にか、いろいろなことが好転しているようなのです。結局、あの困難の時があればこそ、ここに至ったのだと思うのです。それでも感謝ということでしょうか。