

「みんなちがって、みんないい」。これは童謡詩人 金子みすゞさんの代表作の一つ『私と小鳥と鈴と』という詩の中の一節です。
時間の関係上、詩の全体は紹介できませんが、この詩の中で「私」は、小鳥と鈴の存在を通して、私にはできることや知っていることがあるけれど、同時にできないこと、知らないこともある、ということが歌われています。
私たちは、生まれた時からすべてのことができるわけでも、すべてのことを知っているわけでもありません。色々な人や動物、自然、そしてものとの出会いや支えを通して、できることや知っていることが増えてくるものです。その中で、様々な考え方や価値観に触れながら心も豊かになってくるのでしょう。
しかし、色々なことができるようになり知識も増えてくると、知らず知らずのうちに「私」と「あなた」の違いに目を向けがちになったり、あるいは、自分だけに目を向け、自己中心的な考え方に陥ってしまう可能性もあります。そこに生まれてくるのは、偏見という見えない壁でしょう。
一方で、「あなた」と「私」の違いを理解し、その違いから何かを学ぼうとする時、「みんなちがって、みんないい」という言葉が自然と湧いてくるのかもしれません。
神様がすべてを同じように創られなかったのは、その違いから互いに教え学びあい、補い合うようにするためだったのでしょう。
そうすることで、「あなた」と「私」から「私たち」になっていく。
私たちは、それぞれ「違ったもの」ではあっても、神様に「よいもの」として創られています。それぞれのよさを認め理解し合うところに、一致の恵みもまた生まれてくるのかもしれません。