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居場所

崔 友本枝

今日の心の糧イメージ

 私たちは、自分が受け入れられていないと感じると、その場にいることが辛くなります。座るイスがないような気持ちです。受け入れられている、と思うとリラックスして「私の居場所はここだ!」と感じます。

 神さまは私たちのすべてを受け入れてくださいます。欠点も過ちも十分にわかっておられるのに、ご自分の子どもとしてありのままを抱きとめてくださいます。

 仕事に疲れたり、難しい局面にぶつかったりすると、私はチャペルでじっとイエスさまのそばにいるようにしています。彼は何もかもお見通しなので、説明する必要もありません。しばらくすると愛されていると感じ、安心し、喜びでいっぱいになります。

 聖書の「創世記」を読むと「主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった」と書かれています。人が神に似せて造られていること、人の身体には「神の命の息」が吹き入れられていることがここでわかります。

 ですから、恋人と美味しいものを食べたり、手触りのいい上等な服を着たり、美しいものを見たり、素晴らしい音楽を聞いたりすると嬉しいには違いないのですが、それだけでは私たちは満たされません。

 神の命を吹き入れられた人間には、神が与えてくださる霊的な食べ物も必要なのです。

 それは、毎日の祈りと「ご聖体」というパンをいただいて、神さまと一致することです。「ご聖体」は、ミサで聖別されたパンです。

 洗礼を受けるとミサの中で毎日でもいただけます。洗礼を受けていない人もご聖体の安置されたチャペルで祈ると、神さまとの親しい交わりをもてます。

 私たちの「居場所」は神さまのおそばにあると言えるでしょう。