

あるお寺のドキュメンタリー番組を観ていた時のことです。
「何のために厳しい修行をされるのですか」と尋ねられたお坊さんが、「笑顔を身に着けるためです」と晴れ晴れとした表情で答えておられました。わたしはそのシーンにとても感動しました。
思えば、この世に生を受けてから、どれほどたくさんのほほえみを受け、それによって支えられ、励まされてきたことでしょう。
そして自分自身も目の前にいる人に対して「かわいいね!」「あなたと居ることがうれしい」「一緒にいて楽しい」と感じる時、自然とほほえみかけていると思います。
でも逆に、自分にとって"ほほえむことが難しい人"を前にすると心も顔も硬くなっているような気がします。
「わたしたちの最も大きな過ちは他の人の中に神さまがいらっしゃるということを忘れることです」とマザー・テレサは仰いました。目の前の人の中にも神さまがいらっしゃることを忘れてしまうと、わたしたちは感情に流されて、時にほほえむことが難しくなってしまうのでしょう。
またマザーは「イエスさまにほほえみ続けなさい」とも仰いました。
復活されたイエスさまはそのお姿が見えなくても、今ここに生きておられます!そのイエスさまにほほえみかけるように目覚めていたいと思います。
わたしたちが人からほほえみかけられている時、「受け入れられている」「自分の存在を喜んでもらっている」「愛されている」と感じるように、わたしたちのほほえみをご覧になるイエスさまはとても喜んでくださるに違いありません。
そばに誰も居なくても、辛い状況に陥っていても、世の終わりまでわたしたちと共にいてくださるイエスさまにほほえんでいたいと思います。