私たちは一人一人かけがえのない存在、大切な存在。それぞれ個性があって、唯一無二。お互いに助け合い、支え合いながら今という時を生きています。そのような私たちですが、人と人、物と物など、様々な事柄に優劣や順位をつけ、その中で自分はどこにいるのか、どの位置にいるのかを確認しながら、順位が上がった、下がったということに一喜一憂し、競争社会のただ中を歩んでいる様にも思います。
自分を見つめると、小さな存在であり、長所も短所もある存在だとわかります。それらの点に自分の目を釘付けにしたり、目を留め過ぎるとどうなるでしょうか。長所を眺め続けていると、気がつくと自惚れたり傲慢になる危険があり、逆に短所を眺めてばかりいると、落ち込んで自信を失って、歩みを進めることが困難になることもあるでしょう。
昔の人は、航海をする際に、夜空に輝く星を眺めて方角を知り、進んでいったようです。特に北極星は、その位置を変えずに常に北を指し示し、大海原を渡る船乗りたちにとって、とても心強いものであったに違いありません。
私たちの人生の歩みは、航海にもたとえられます。その航海で大切な道しるべ、確かな道標となるものは何でしょう。
私という存在を愛し、「ありのままのあなたであって良い。私にとってあなたはかけがえのない存在なのだから...。」その様に想っておられるお方に目を向けて歩むことができるなら、私が小さく弱い存在であるとしても、順境にあっても逆境にあっても、そのお方が指し示して下さる道を歩み、人生を力強く歩むことができるでしょうし、その様に歩む人は、真の強さを持った人と言えることでしょう。
神の恵みと平和が豊かにありますように。