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分かちあう

シスター 山本 ふみり

今日の心の糧イメージ

 今日は「分かち合い」ということについて、少し分かち合いたいと思います。

 まず、神様と自分との分かち合いについてです。

 静かな時に静かな場所で、一人で悩まずに、神様に自分の言葉で自分の思いを正直に話すのです。神様に分かち合うとでもいうのでしょうか。

 神様に、困っていることや悲しい出来事、間違っているのではないかと悩みを素直に自分の言葉で尋ねてみるのです。神様は必ず必要な時に必要なだけ必要なものを、「恵み」としてあなたに下さるはずです。

 次に人と人との分かち合いもあります。お互いに神様からもらった「恵み」だと思う事を、分かち合うのです。それは足し算ではなく掛け算になり恵みの深さ多種多様性も重なり豊かになります。

 人はそれぞれ感じ方、生き方も違っていて、こんなことがあってこうなった、けど、そこに「恵みを見つけた」と気づいたり「恵みだったね」と気づかせてあげることも出来ますよね。

 また、人と自然との分かち合いもあるのでしょう。「人間は自然のおこぼれを頂いて生きている」と言う言葉を聞いた事があります。それなのに人間は自然を壊し災害を発生させ、そこに自分たちの命を捨てることになっている気がします。

 自然の力には人間の心を癒す力がある事も本当です。必要なだけ頂き、摂りすぎない事、その生態を崩さない事が必要ですし、自然界と人間の調和は必須事項です。

 「分かち合い」は、足し算ではなく掛け算のように神様がくださる恵みの多種多様性に触れ、感謝して頂くことが出来るようになるための道具だと思います。

 分かち合う事は、そこに相手への信頼関係が生まれます。その信頼が少しづつ深まり、繋がって大切にし合い、協力できる絆が生まれますように。